実をいうと、スタートレックは超好きなのだが、スターゲイトは昔からいまいちハマれない。理由はよくわからないが、もしかしたら元の映画や『スターゲイトSG1』に出てきた、エジプトのお面をかぶった人たちが原因かも。あれを見ると、なんか萎えてしまうのだ。
とはいえ、スターゲイトは10年以上も人気が続いている長寿シリーズなので、何がそんなにファンをひきつけるのか、前々から知りたいとは思っていた。でも、さすがに今からお話に追いつくのはきつそうだ。
・・・と、思っていたら、アメリカでこの秋から始まった新シリーズ『Stargate Universe』は、今までのシリーズをよく知らない人でも楽しめるように作られているとか。 しかも、宇宙船が主体になる話らしい。アメリカのドラマは宇宙船が出てきてなんぼ、と思っている私としては、一度はチェックしておかねばと思ったのだった。
事前にこのトレーラーを見たとき、宇宙船(名前は「デスティニー」という)のデザインはけっこう気に入っていた。
なんというか、アメリカのペーパーバック小説の表紙に出てきそうな・・・ディテール満載なんだけど、全体のフォルムはいまいちよくわからない感じがいい。
内容も第3話「Air, Part 3」まで見たが、今のところ、けっこう面白い。
ドラマの基本設定はとても単純で、スターゲイトを通って古代人の造った宇宙船に来てしまった地球人の団体さんが、故障だらけの宇宙船でさまよいながら、故郷の地球に戻ろうと奮闘する話。放送前から『スタートレック:ヴォイジャー』に似た設定だと指摘を受けていたようだが、実際見てみると、あまり気にならない。
だが、たしかにこれまでの人気Sci-Fiドラマのスタイルを踏襲しているとは思う。例えば、
・運命共同体となってしまった登場人物たちが、脱出不可能な状況下でサバイバルする。その過程で、登場人物ひとりひとりのバックグラウンドが小出しにされていく(このあたりは『LOST』っぽい。OPはタイトルがすっと出るのみで、本編が始まってから映画風にクレジットが表示されるのも似ている)
・登場人物どうしがけっこういがみ合ってる。宇宙船の船内は暗く、ひどく老朽化していて故障ばかり。空気や食料など、生き延びるための資源にもとぼしい(このあたりは『バトルスター・ギャラクティカ』っぽい)
・・・なので、新鮮味はそんなにないのだけれど、長寿シリーズのスターゲイトでこれをやったということに意味があるのかもしれない。
僕が面白いと思うのは、ラッシュ博士という、主役級キャラの設定。
普通こういうドラマだと、正義のヒーロー然とした人が主役になるものだが、本作のラッシュ博士は頭がいいとはいえ、自分勝手で人望はまるでない。
かといって、『Dr.House』『ボストン・リーガル』の主役たちみたいに、アクの強さで周囲を圧倒するわけでもない。むしろ、みんなに睨まれたり、軍人にポカスカ殴られたり銃でおどされたりと、立場的にはかなり弱い。
では、視聴者の同情を誘っているのかというと、そうでもなさそう。そもそも、登場人物たちが宇宙船で放浪する羽目になったのは、この人のせいといっていいので、みんなが悪感情を抱くのはしかたないなと思ってしまう。
だが、危険な状況に陥ったとき、博士が言うことはおそらく正しい。だから、大多数の人は渋々ついていく。
こんな人を中心にすえて、いったいどんなドラマを展開する気なのだろう。非常に気になっている。
ちなみに、このラッシュ博士を演じているのは、スコットランド出身の俳優ロバート・カーライル。『フル・モンティ』や『トレインスポッティング』などで有名な人で、最近は『24 リデンプション』でジャック・バウアーの旧友役を演じたのが記憶に新しい。
あと、ルー・ダイヤモンド・フィリップスや、『ER』のミン・ナもレギュラー陣に加わっているのだけれど、まだ、どんなキャラなのかはよくわからない。おそらく、これからおいおい明らかになっていくのだろうけれど。
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18.10.09
人望がカケラもない主役が気になる - 『Stargate Universe』
投稿者 nori 時刻: 1:32
ラベル: Sci-Fiなドラマ, Stargate Universe
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